2026年2月27日金曜日

老後のために今を生きているのか?

気がつけば、「老後」という言葉がやけに近くなった。
まだ先の話のはずなのに、ニュースも、SNSも、やたらと将来を心配させる。

年金はいくらもらえるのか。
何歳まで働けばいいのか。
貯蓄はいくらあれば安心なのか。

未来の数字ばかりを追いかけて、
今日という一日が、どこか脇役になっていないだろうか。

「今は我慢。」
「今は使わない。」
「楽しみは老後に取っておく。」

そんな言葉を、自分に何度も言い聞かせてきた気がする。

でも、ふと思う。
老後のために今を削り続けた先に、
本当に笑っている自分はいるのだろうか。

未来は大切だ。
備えも必要だ。
それは間違いない。

けれど、未来は「今」の積み重ねでしかない。
今日を味わえない人が、
突然、老後だけを上手に楽しめるとは思えない。

若さは戻らない。
体力も、感性も、時間の感じ方も、
少しずつ形を変えていく。

今しかできないことがある。
今だから感じられることがある。

それを全部、未来のために先送りしてしまっていいのか。

老後は「目的地」なのか。
それとも、ただの通過点なのか。

人生がマラソンだとするなら、
ゴールだけを見つめて走るより、
沿道の景色も見たほうが、きっと豊かだ。

将来を思う夜と、
今日を生きる朝。

そのバランスを探しながら、
私たちは揺れている。

老後のために今を生きるのではなく、
今をちゃんと生きた結果として老後がある。

そんな順番であってほしいと、
静かな未来を想像しながら思うのである。

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